舞城王太郎『好き好き大好き超愛してる。』

講談社「ミステリーの館」2004年7月号より。

●『好き好き大好き超愛してる。舞城王太郎  7月下旬発売
これぞ“ 舞城王太郎 ”の王道にして最前線!
『群像』に一挙掲載された表題作と、『ファウスト』第1号の巻頭を飾った『ドリルホール・イン・マイ・ブレイン』を同時収録。

「鼻クソご飯」はスルーですかそうですか(もっとも、「鼻クソご飯」はタイトルのつけ方といい物語の構成といい、どちらかといえば『熊の場所』に収録されている3編に近いので、『熊の場所』が文庫化されるときにでも収録されるのかな〜、と妄想してみる)。

さらに、「好き好き大好き超愛してる。」が芥川賞候補らしい、という話題が。

そういえば、2004年上半期の芥川賞に、舞城の『好き好き大好き超愛してる。』がノミネートされているらしい。

舞城王太郎「好き好き大好き超愛してる。」(「群像」1月号)

再読してみた。
初読時はサイト冬眠中だったので、感想を書いていないんだけど、ぼんやり思い返してみれば、題材的に感情移入して読みつつも、全体的には「微妙」だと感じた記憶がある。
読み直してみると、意外なほどおもしろかった。『暗闇の中で子供』の再読時にも同じことを書いたんだけど、「そういうものだとわかっていれば、それはそれとして楽しめる」。
例えば、「智依子」の章と、「柿緒」の章の語り手が書いたとされる「光」という小説の関係は、「作中作」とは微妙にずれており、初読時には「なんだよこれー、意味わかんねぇよー」と思ったんだけど、おそらく、テキスト同士のメタな相関関係というのはどうでもいいのだろう。
それはさておき、以下の関連テキストを読み直してみようと思った。

  • 「群像」2月号収録の「創作合評」
  • 「群像」5月号収録の陣野俊史「文学の『前衛』のために」
  • id:marita:20040424#p1(「人生という憂鬱のためのアーカイヴズ」)

芥川賞で「顔出しNG」は許されるのか?

277 名前: 吾輩は名無しである Mail: 投稿日: 04/07/04 22:54

舞城は顔出しNGだから芥川賞にノミネートされても辞退するんじゃないか?

278 名前: 吾輩は名無しである Mail: 投稿日: 04/07/04 23:02

三島賞はもらってるのに?

279 名前: 吾輩は名無しである Mail: 投稿日: 04/07/04 23:14

>>278
舞城は三島賞史上初めて授賞式に出席しなかった。
でもさすがに芥川賞となるとこういうのは許されないだろうから、
顔出しするか芥川賞辞退するしかないと思う。

という話を以前からよく見かけますが、実際のところはどうなんでしょうね。顔出しと作品は関係ないだろう、とは思うんですけど、「イベント」として考えれば、問題ありとする立場もわからなくもないし。