「政治的」な文章

高橋源一郎は、朝日新聞紙上にて発表した「どこかの国の人質問題」について、4月29日付の日記(アップされた日時とはずれがある)で、以下のように書いている。

でも、ほんとうのところ、あの書き方にはいささか問題がある。なぜなら、ぼくの書いたあの文章は「非寛容」なものだったからだ。相手の「非寛容」さを撃つために、こちらも「非寛容」な手段をとること。それは「政治」の原則であり、つまり、ぼくが書いたのは、きわめて「政治的」な文章だったのである。「政治」的なアクションをとることはかまわないが、「政治的」な文章を書くべきではない、と思う。だが、あの時、ぼくはそのような文章を書きたいと願ったのだ。