開発担当者が語る『iPod』誕生秘話

 ファデル氏には事業プランがあったかもしれないが、iPodの形状や手触り、デザインを考えたのは、アップル社のスティーブ・ジョブズ最高経営責任者(CEO)だった。
 「iPodに関して興味深いのは、最初からジョブズCEOが全力投球していた点だ。そういうプロジェクトはあまりない。ジョブズCEOはプロジェクトのあらゆる局面に深く関与していた」と、クナウス氏は言う。
 当初は、2、3週間に1度会議を開いていたが、iPodの試作品第1号が完成すると、ジョブズCEOは毎日口を出すようになった。
 「会議が繰り返され、ジョブズCEOは、好きな曲を聴くのに3回以上ボタン操作をしないといけないことにひどく気分を害していた。たびたびポータルプレーヤー社に注文がつけられた。『ジョブズCEOの考えでは、音量が十分でない、音質のシャープさが足りない、メニューの表示が遅い』といった具合だ。毎日、改善点についてジョブズCEOから一言あった」とクナウス氏。

マカーのひいき目かもしれないけど、やっぱりジョブズはかっこいいよなぁ。