舞城王太郎『みんな元気。』

みんな元気。

みんな元気。

購入。
「新潮」に掲載された「みんな元気。」「我が家のトトロ」「矢を止める五羽の梔鳥」「スクールアタック・シンドローム」の4篇に、書き下ろしの「Dead for Good」を加えた中短編集。
「新潮」に掲載された作品はすべて読んでいるので、「Dead for Good」をまず読んだ。短いので、さくっと読める。でも、よくも悪くもまったく整理されていない。この作品に限った話ではないんだけど(「みんな元気。」もそうだし)、作品の長さ、役割の重要度にかかわらず、「名前」を持った登場人物がやたらとたくさん出てくるのはどういう意図があってのことなんだろう。
あと、

「あんた、なんか意外に優しいんだもん。いつもぶっきらぼうな感じで取っつきにくそうな顔してんのに、基本的にはいつも、いろんな人に優しいもんね」
「そうかな」
「そうだよ。あんたはろくでもない、しょうもない男だよ?でも優しいことは確か」
「ふうん」

という会話には何となく苦笑い。