よしながふみ『フラワー・オブ・ライフ』1巻 ISBN:4403617492

笑った。むちゃくちゃおもしろい。
白血病を克服した主人公・花園の高校生活(友情、家族愛、オタクネタ入り)を描いた学園マンガ。友人、教師、家族など、それぞれどこか非常識な側面を持つ登場人物がたいへん魅力的に描かれている。

「どーして屈辱の「辱」は書けて「屈」が書けない訳!?」
「「陵辱」なら全部書けるんですが」

という「黒オタク」の戯画化を一身に引き受けたキャラクタである真島にしても、なんだかんだ言われつつクラスメイトに受け入れられている「愛すべき変人」として描かれている。
「反発」はするけど「排斥」はしない。リアルで痛々しいんだけど、ちょっとだけ「理想」のまじった心地よい世界。そのバランス感覚が、たいへん好みです。
個人的には、後半、クラス委員長・山根さんの出番がまったくないのでもっと出して欲しいと思った。
あと、どうでもいい疑問なんですが、男性向け創作の同性愛ものの読者って、カップリングの攻受の役割を気にするものなんでしょうか?