2004-04-01から1ヶ月間の記事一覧

舞城王太郎 その2

同じく「群像」5月号に掲載されている「パッキャラ魔道」を読んで『暗闇の中で子供』を思い出した、と先日書いた(id:helioterrorism:20040408)のは、結末部分のある文章が『暗闇の中で子供』のある文章の裏返しであるように思えたからなんだけど、それをき…

舞城王太郎 その1

「群像」5月号に掲載されている陣野俊史の舞城王太郎論「文学の『前衛』のために」を読んだ。個人的に音楽の比喩で小説を語る文章にうんざりしているということもあって、「対戦型」というキーワードにはちょっと興味をひかれたけど、何となく納得できるよう…

『ジョン・レノン対火星人』祭り

コマーシャルのあともまだまだ続くよ! といいつつあっというまに終了するテレビのバラエティ番組みたいですが、さすがにネタ切れ息切れ気味なので、『ジョン・レノン対火星人』祭りは惜しまれつつ第一部完!

『ジョン・レノン対火星人』祭り

逆リンク! id:nauboo:20040412#p2

松浦寿輝『あやめ 鰈 ひかがみ』

 いろいろと寄り道をしていて思っていたより時間がかかったけれど、ようやく読了。 3篇とも、主人公である駄目男が現実と非現実の曖昧な境界線上を彷徨する物語、と要約することができるかもしれない。中でも、主人公の駄目男ぶりが際立つ「鰈」がもっとも…

もしかして

『ジョン・レノン対火星人』の復刊に興奮してるのって俺一人なのでは? とちょっと不安になる。 http://bulkfeeds.net/app/search2?q=%E3%82%B8%E3%83%A7%E3%83%B3%E3%83%BB%E3%83%AC%E3%83%8E%E3%83%B3%E5%AF%BE%E7%81%AB%E6%98%9F%E4%BA%BA&sort=date 興味…

高橋源一郎『ジョン・レノン対火星人』

講談社文芸文庫版の巻末に付された「著者から読者へ」より引用。 それは、奇妙なものでなければならなかった。考えうる限りバカバカしいものでなければならなかった。最低のもの、唾棄されるようなもの、いい加減なものでなければならなかった。この世の人す…

問題のある単語

P.25「プレオブランジェンスキイ」→該当ページなし P.74「オザキ号」「ホンダ号」→フルネームを特定できない

高橋源一郎『ジョン・レノン対火星人』のGoogleによる注

id:helioterrorism:19850131 はてなが使えないあいだに作りました。 置き場所は『ジョン・レノン対火星人』が1985年の1月に角川書店から単行本として刊行されたことにちなんで(日付は特定できず。それに先立って、「野生時代」に掲載されている)。←追記:N…

高橋源一郎『ジョン・レノン対火星人』その3

この作品にはたくさんの固有名詞が登場する。基本的には、その固有名詞にかんする知識がなくても楽しめるつくりにはなっているんだけど、多少なりとも元ネタを知っていればまた違った楽しみ方ができることも確か。そんなわけで、作中に登場する固有名詞のリ…

高橋源一郎『ジョン・レノン対火星人』その2

解説は内田樹。私が好きな『ジョン・レノン対火星人』とは違う小説について語っているような印象。わりと捉えどころのない小説だから、はっきりとした読み方のアウトラインを提示する解説が要求されたのかもしれないけど、どちらかといえば作品のおもしろさ…

余談ですが

写真左側に写っている新潮文庫版のカバーは見るたびにひどいデザインだなぁと思う。

高橋源一郎『ジョン・レノン対火星人』

講談社文芸文庫版を購入。そして、また読んでしまった。 『すばらしい日本の戦争』というタイトルで『さようなら、ギャングたち』に先立って書かれた「幻のデビュー作」。角川書店の「野生時代」掲載され、単行本の刊行も同社から。その後、新潮文庫に収録さ…

舞城王太郎「パッキャラ魔道」(「群像」5月号掲載)

読んだ。良かった。『暗闇の中で子供』を思い出した。

松浦寿輝『あやめ 鰈 ひかがみ』

まずは未読の「あやめ」を読んだ。おもしろかった。雑誌掲載時に読んでいる「鰈」と「ひかがみ」も良かったから、(個人的に『巴』と『花腐し』はあまり好きではないので)単行本としては久しぶりの「あたり」だといえるかもしれない。 中学時代の友人である…

歌野晶午『ジェシカが駆け抜けた七年間について』

読了。 良くも悪くも歌野晶午らしい作品だなぁと思った。 アメリカのクラブチームに所属する日本人女子マラソン選手が、監督に対して恨みを抱いている……というのを表現するために、(本筋にあまり関係ない冒頭部のネタバレ)→丑の刻参り←(ここまで)をさせ…

高橋源一郎『ジョン・レノン対火星人』

Amazonに入ったらリンクしようと手ぐすね引いて待っているのに、いつまでたっても入らない。普段は、あまり気にしていないから気づかないだけで、いつも、こんなもんなのかな? 4月9日、講談社文芸文庫として待望の復刊。 高橋源一郎自身も日記で次のように…

感想文のフェアネスとは?

http://cafe.don.am/heaven/diary/?20040402(天使の階段) もともと私はそんなにあらすじを書くことに注力するほうではないのですが、それでもいざ書くとなると迷うことも多いので、たいへん興味深く読みました。 ひとつ、問題の少ないところで最近の具体例…

大場つぐみ・原作/小畑健・漫画『DEATH NOTE』1巻 ISBN:4088736214

死神・リュークが人間界に落とした「DEATH NOTE」。それは、名前を記された人間を直接手をくだすことなく殺す力を持つノートだった。偶然、そのノートを手にした高校生・夜神月(やがみ・ライト)は、世界中の犯罪者を次々と抹殺する。一方で、「謎の殺人者…

津原泰水『ルピナス探偵団の当惑』

読了。 津原やすみ名義で発表された2篇をリライトし、新たに書き下ろし1篇をくわえた連作。やはり、というべきか、書き下ろしの「大女優の右手」が一番おもしろかった。特に伏線の張り方と回収方法が絶妙。解決シーンでいちいち登場人物が伏線描写を回想した…

津原泰水『ルピナス探偵団の当惑』

書影も無事、表示されるようになった。 とりあえず第1話「冷めたピザはいかが」を読んだ。 ちょっと気になったのは、この場合、犯人はピザをわざわざ食べずに持ち帰ればいいだけじゃないかと思うんですが……。

フリーフォント「Nihonbashi-Katakana」

http://www2.wind.ne.jp/maniackers/nihonbashi.html 日本橋ヨヲコ『G戦場ヘヴンズドア』の装丁や公式サイト「週刊日本橋ヨヲコ」(http://www.kt.rim.or.jp/~gestalt/)で使用されているカナ書体がダウンロードできます。 でも、タイトルロゴとは違うみたい…

『メールマガジンファウスト』第16号を読んだ。

凸版印刷の紺野慎一氏インタビューが掲載されている。 以下はそれを読んで、というわけではなく以前から思っていたことなんですが……。 「ファウスト」そのものの成り立ちがすぐに結果を出さなくてはならないタイプの企画だったらしいから仕方がないのだろう…

片瀬陸『エヴァーロン』

「不死」をテーマにした中編3編を収録した作品集。タイトルの「エヴァーロン」という言葉は「ever(いつも)」+「lone(ただ一人)」を組み合わせた造語(?)らしい。 「アンブレイカブル・ガール」 タイトルからもわかるとおり、M.ナイト・シャマラン監…

というわけで、エイプリルフールでした!

去年(↓)と同じことをやっています。〈存在しない小説の感想〉第2弾。 http://www.aa.cyberhome.ne.jp/~sorakei/diary/diary_079.html#20030401 えーと、書いている本人(私)は一所懸命なんだけど、見ているほうとしてはおもしろくもなんともないネタだと…